西暦2067年、人間が我を失い凶暴化する奇病「ヴァールシンドローム」が猛威を振るう銀河辺境の地。
対抗手段として結成された戦術音楽ユニット「ワルキューレ」は、「ヴァールシンドローム」の症状を歌で鎮めるため、星久を駆けめぐり、ライブ活動をしていた。
一方、時を同じくして、「空中騎士団」と呼ばれる「風の王国」の可変戦闘機舞台が動き始めーーー。
プロトカルチャーの遺産の謎が絡み合い、星系を超える熱きチームワークと恋の物語が幕をあげる。
前作「マクロスF」から実に8年振りのマクロスシリーズ新作。
一言で申し上げると、かなり面白かった。一話は王道ボーイミーツガールからの初戦闘で次回への引きといった内容。最初から最後まで中だるみする場面がなく、画面から目が離せませんでした。
※「マクロスΔ」一話のネタバレが多分に含まれています。未視聴の方はご注意ください。
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今度の歌姫はアイドルユニット
マクロスシリーズの歴代歌姫「リン・ミンメイ」や「シャロン・アップル」、「イシュタル」、「シェリル・ノーム」、「ランカ・リー」らはみなソロで活動をしていました(「ミレーヌ・ジーナス」はロックバンド「FIRE BOMBER」所属ですが…)。しかし今回の歌姫はなんとユニット。近頃のアニメのアイドル流行を取り入れているのだということが伺えます。
ワルキューレのボーカルは15歳のシンガーJUNNAさん
アイドルらしく仲良くパート分けして歌うものかと思いきや、エースボーカル「美雲・ギンヌメール」の歌担当であるJUNNAさんメインのようです。所々コーラスで別メンバーの声が聞こえるような気がしますが、エフェクトかもしれません。
JUNNAさんの年齢はなんと15歳。作中歌「いけないボーダーライン」の収録時はまだ14歳とのことでした。歌声だけではとてもそんなに若いようには感じられないほど、確かな歌唱力と垢抜けた声色をしています。
フレイアちゃんがかわいい
ワルキューレのオーディションを受けるために密航してくるアクティブさと、九州の方言を模したような訛りが素敵な「フレイア・ヴィオン」ちゃん。頭で考えるよりも、直感で行動するタイプの性格。良い意味で電波というのか、ぶっ飛んだ言動が痛快です。かわいい。
Fではランカからアルトへの憧れが強いように感じましたが、Δでは自由奔放なフレイアにくすぶっている主人公ハヤテが引っ張られる構図になるのではないでしょうか。
いけないボーダーラインと戦闘シーンの相乗効果がすごい
ワルキューレの楽曲「いけないボーダーライン」と、ハヤテのダンスのようなステップで敵をいなす戦闘シーンが相まってすげぇかっこいい!いけないボーダーラインの挑発的かつ扇情的なメロディ・歌詞がとにかく盛り上げてくれます。放送日から戦闘シーンを何度繰り返し視聴したかわかりません。
フレイアをバルキリーの片手で抱えているためなのか元々の操縦傾向がそうなのかはっきりしませんが、ハヤテの足技を多様した操縦が圧巻。この動きがどことなくカポエラを連想させるのです。
そもそもカポエラは単なる格闘技ではなく、格闘技+ダンスの要素が合わさったブラジルの文化なのだそうです。彼の操縦のモチーフは、ここから来ているのかも?
もうひとつ余談ですが、「コードギアス 亡国のアキト」のナイトメア・フレーム「アレクサンダ」もロボとは思えぬヌルヌル動作でしたね。
まとめ
キャラも歌も戦闘も一定水準を超えている印象。一話の掴みはバッチリだと思います。アイドル要素が好きな人、ロボ戦闘が好きな人、ラブコメが好きな人、様々な層の需要を満たしてくれるアニメとして構成が練られているように思います。今後とも期待。